留学生支援コンソーシアム大阪の留学生との交流企画

概要

 リーダー会では、以前から海外への情報発信について話題にしてきたが、これまで実現していなかった。今年度、留学生支援コンソーシアム大阪(以下、「留学生コンソ」と記す。)の協力を得て、リーダー会の学生と留学生との意見交換を通じて、国によって違うであろう消費に対する考え方や消費行動について知る機会として、「留学生との交流会」企画を実現させることとした。

留学生との交流会を企画するあたって

 このゲームで扱っている「一人ひとりが自分の消費行動に向き合い、考え、明日の行動に移すことが求められるプログラム」は、新しい学習指導要領が求めている探求的な学びであり、学んだ知識を社会に活かすためにどうすればいいのかを考えるプログラムでもある。

 消費行動は、物を買ったり、使ったりするだけではなく、社会や地球や周りの人のためになるような選択という賢さをも問われている。一方、消費行動は、極めて個人的な営みであるが、社会や地球や周りの人のためになる消費を選択することは、私的な営みが公的な営みへと変化もする。その選択の結果は、社会の環境や安全や安心や他者への思いやりを学ぶ機会にもなる。加えて、SDGsの12番目の目標「つくる責任 使う責任」に関連した内容でもある。
 私たちは日々選択をしながら毎日を過ごしており、その選択した行動の結果が、今の社会の状況であり、環境問題の現状でもある。そのことに気づくことは、とても大事なことで、今の自分の選択が周りに与えている影響を考えることができるようになれば、その影響を良いほうに変えることで、社会にあるいろいろな問題解決の1つの解につながる。

 ワークブックの作成に当たっては、リーダー会議を重ね、それぞれ役割分担をしながら、オンラインと対面とでワークブック作成にあたった。小学校、中学校、高校、大学と広く使ってもらいたいと考えているが、今年度は、まず小学生に理解して活用してもらえるようなワークブックづくりから手掛けることとした。
 授業で使ってもらいやすくするために、ワークブックの他、指導案、30分の授業動画のパッケージとして作成することとした。自主学習でも使ってもらえるよう、動画は途中の作業時間も含めた動画として作成した。

留学生との交流会を企画し、開催するまでの流れ

留学生支援コンソーシアム大阪の留学生との交流企画のリーダー:米澤悠(5期生)

  1. 留学生コンソのことを理解する:留学生コンソから担当の山口氏にリーダー会議に参加していただき、留学コンソのことや活動内容について紹介していただいた。今回、留学生コンソで実施している留学生ウィーク期間内にリーダー会とのコラボ企画が実現できるのは留学生コンソとしての楽しみであることを伝えていただいた。
  2. リーダー会議で留学生コンソとの交流会開催を決定する:山口氏の説明を聞いた後に、リーダー会議内で留学生との交流会企画を実現させることを決定した。
    企画リーダーは、米澤悠(5期生)が担当することとなった。どんな交流会にするかを議論する中で、対面での実施を決めた。初めて会い、意見交換する留学生とは対面で色々な意見交換がしたいというのがその理由であった。
     〇実施時期:留学生ウィーク期間中の11月19日(土)13:00~15:00
     〇会場:さかい新事業創造センター1階多目的会議室
     〇テーマ:各国の消費行動から未来を考えよう
  3. 企画書の提出と参加の呼びかけ:リーダー会議で決めた内容について、企画書にとりまとめ、留学コンソを通じて留学生に以下の案内文で参加を呼びかけた。
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    はじめまして! 大阪府消費者学生リーダー会の米澤悠と申します。
    今回、留学生ウィークの間の11月19日(土)に世界中の消費問題について話し合い、異文化交流をするといった企画を考えました。

    テーマは「各国の消費行動から未来を考えよう」です。
    普段の生活に欠かせない「消費行動」について着目して、様々な国同士での違いを理解して、共通の課題を考え、より良い未来について模索します。

    グループワークは二つします。一つ目は消費問題に関するフリートークで、二つ目は一つ目で話し合ったことについて深堀しながら共通の課題を考えます。
    積極的に参加して、消費行動に対する新たな考え方を発見しよう!!
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交流会

 交流会当日は、留学生、リーダー会が集まり、テーマに沿って消費に関わることについて意見交換を行った。当日は、リーダー会はイベント時に着用するお揃いの白のトレーナーで参加した。言葉は、日本語が中心であったが、話が複雑になってくるとリーダー会の学生も英語で説明したり、留学生が他の留学生の通訳をしたりと、お互いを理解するために工夫しながらのディスカッションとなった。

【出席者】
  〇留学生コンソーシアム4名:アメリカ、ベトナム、シンガポール/中国、ドイツの留学生
  〇学生リーダー会:5名

  

【交流会次第】

時間 内容
13:00~13:10 開会式
・学生リーダー会活動紹介
・留学生コンソーシアム活動紹介
・テーマの趣旨説明
13:10~13:40 グループワーク① それぞれの国の消費行動に関するフリートーク
13:40~13:50 発表①
13:50~13:55 休憩
13:55~14:00 グループワーク②の説明
14:00~14:40 グループワーク② 消費行動に関する課題をいくつか発見しよう!
14:40~14:50 発表②
14:50~15:00 閉会式

【交流会の様子】

グループワーク①では、「それぞれの国の消費行動に関するフリートーク」であった。留学生からは、日本とは違ったルールであったり、廃棄に関する考え方など、同じ消費行動といって国によって違いがあることを、改めてリーダー会のメンバーは学ぶ機会となった。続いてのグループワーク②では、「消費行動に関する課題をいくつか発見しよう!~自分自身の消費行動が環境負荷や社会環境の改善にどう役に立つことができるのか?」をテーマに話し合った。

1つのグループでは、ごみの捨て方について各国のルールを取り混ぜながらの解決策を示した。もう1つのグループでは、「なぜカキの養殖はあかんのか」をテーマにカキの養殖の際に使う用具が海洋プラスチックごみの要因の1つになることを指摘した。グループワークを重なる中で、日本のことだけ知ってい居ては気づかないことにも目を向けることの大切さを学ぶ機会となった。最後に、今日のファシリテーターである米澤君から、次年度にもつながっていくことへの期待を伝え、閉会とした。その後全員で記念撮影を行った。