「18歳成年年齢引下げ」リーフレットの作成
概要
2022年4月1日より、明法の定める成年年齢を18歳に引き下げること等を内容とする「明法の一部を改訂する法律」が施行される。
そこで、リーダー会のボランティア活動の一環として、高校生を対象にした啓発活動として取り組むこととした。その手段としてリーフレットを作成することとした。
リーフレットを作成し高校生に配布することで、今年度の活動指針である「リーダー会を有名にしよう!」という目的にも適う。
リーフレットを制作するあたって
リーフレット制作は、養成講座のカリキュラムの9限目「消費者教育啓発プログラムを考える」の中で、企画からリーフレット完成までをすべて受講生と一緒に取り組むこととした。すべてがオンラインで行われる中で、受講生がリーダー会に直接触れることが難しい環境を打破するために、リーフレットづくりという社会的責任のあるプログラムを共に体験してもらうこととした。
間近に迫った成年年齢引下げはまったなしで、これから18歳を迎えようとする高校生にとっては知らないことも多いことが想像できる。そこで、リーフレットを作成するにあたって最も検討したことは、少し前まで高校生だった大学生の目から見て、「何を伝えるべきか」であった。
あれもこれもとすべて盛り込んでしまうと、本当に知っておくべきことがぼやけてしまう恐れがある。そこで、何を伝えるべきか、それをどう伝えるべきか、極めてシンプルに、分かりやすい言葉、かつ印象的に胸に刺さる言葉で、伝える項目は厳選して最小限にとどめること。
まずは手に取ってみてもらえるよう見た目を工夫すること。これらの点を念頭に置きながら企画づくりを目指すこととした。
企画から完成までの流れ
「18歳成年年齢引下げ」リーフレットのリーダー:米澤悠
- 9限目「消費者教育啓発プログラムを考える」で、希望を聞いて担当する受講生を決める。
- 担当する受講生とZoomのブレイクアウトルームで企画会議を行う。
- 企画会議では、リーフレットの趣旨、目的について、リーフレットリーダーから説明する。
- 趣旨、目的をもとに、リーフレットの全体像について意見交換し、対象、イメージ、色、絵と文字の割合、キャラクターは?、見せる項目数、フォント、文体、役割などについて、大枠を決めていく。
- 9限目の終わりに他のリーフレット作成チームと情報共有し、それぞれ参考にする。
- リーダーが中心となって、各自担当部分を作成し、ゲラにまとめていく。打ち合わせはZoomやラインで行う。
- ゲラが完成したら、デザイナーがゲラをもとに第1校を作成。
- 第1校をグループで検討し、ブラッシュアップしながら最終校にもっていく。
- 少年法改正の部分について、弁護士の確認をもらう。
- 完成したものを印刷。
リーフレットづくりで重要視した点
1.「選択」と「責任主体」
本リーフレットづくりで最も大切にしたことは、「選択」と「責任主体」であった。
自分自身の選択によってその後の人生を左右するような出来事に巻き込まれる恐れがある、かもしれない。
例えば、マルチ商法では、声をかけられて被害者になる可能性だけでなく、自分が友達に声をかけて誘うことで加害者になる可能性もある。
その「選択」をするのはあくまで「自分だ!」ということを、高校生に強く伝えることとした。
2.公的メディアとして責任ある媒体となる
一方で、高校生に配布するということは、自分たちで作ったリーフレットは公的メディアとして責任ある媒体となる。
そのことを自覚して制作にあたることは難しい作業であった。特に、少年法の改正の項で使う表現や言葉の用い方など、誤った表記があってはいけないからだ。
大阪府から文言や表現について常に確認をいただきながら完成に至った。「その選択が人生を変える」というキャッチコピーは強い表現になっており、「消費」を狭い視点でとらえると強すぎるフレーズとなってしまう。
だが、「消費」を広い視点でとらえると、先のマルチ商法で見るように人生を変えてしまうほどのことが身に起きる可能性があり、このキャッチコピーが胸に突き刺さる。
学生たちは後者の選択をして、このキャッチコピーを表紙に持ってくることとした。これから成年になっていく高校生には突き刺さるメッセージになったと感じている。