Webゲーム「そのときあなたはどうする?」授業支援
概要
Webゲーム「そのときあなたはどうする?」についていかに活用してもらうかについて、今年度のボランティア活動で検討を進めてきた。
その一環としてリーフレットづくりがあった。一番の目的は、実際に授業で使ってもらうことであった。
今年度、大阪府立りんくう翔南高校の家庭科の授業で、Webゲーム「そのときあなたはどうする?」を使った授業を行っていただくことが決まった。
授業を行う際に、リーダー会の学生がTAとして参加して、リーダー会の紹介やゲームの使い方を教えながら授業支援を行った。
授業の概要
- 実施日:2022年2月14日(月)4時間目(10:50-11:40)
- 対 象:1年生「家庭基礎」受講者
- 参画者:三島先生(りんくう翔南高校・家庭科教諭)、大阪府ギガサポーター、岡崎裕先生(和歌山大学)、中嶋未歩、藤井優希(大阪府消費者教育学生リーダー会)
- 形 態:高校の教室にて実施したが、リーダー会2名はZOOMから参加
- 主 題:主体的な消費者になるために
- 目 標:民法の改正による成年年齢引き下げに伴い、現在より早く法的保護の対象から外れることになる一般の高校生に対し、
ICT教材の活用によってそれぞれの消費行動を見直し、より積極的な市民として自立するための自覚と資質を育てる
授業スケジュール
- 00:00 基調提案(三島先生)
- 00:05 授業趣旨並びに背景(成年年齢引き下げ、消費者教育の必要性など)の説明(岡崎先生)
- 00:15 リーダー会の紹介とシステムの説明-①
- 00:20 H P上で体験「あそぶ」-①
- 00:25 意見交換→ワークシート配布、一人1問3回答作成、ゲームとして登録-②
- 00:35 登録された全ての問題にシステムを通じてランダムに回答→意見交換-②
- フィードバック入力→(時間があれば)総括-②
- 終了挨拶(三島先生)
<学生リーダー会によるI C T授業>
*役割分担:①中嶋未歩 ②藤井優希
リーダー会担当箇所の授業内容
- リーダー会の紹介と「そのときあなたはどうする?」ゲームの説明
- 「あそぶ」
- スライドや実際の画面を共有しながら遊び方を説明
- 高校生が実際に「あそぶ」を体験
- 「つくる」
- ワークシート(資料15参照)を生徒に1人1枚ずつ事前配布
- ワークシートの空欄を埋めてジレンマ問題を作る個人ワーク(キーワードをヒントとして提示)
- 作成した問題をゲームの「つくる」で入力
- クラスメイトが作った問題で「あそぶ」
- アンケート入力業
感じたこと
- 初めての高校での授業で不安もあったが、和気藹々としたクラスの雰囲気もあり楽しく終えられたく
- ZOOMからの参加ではあったが、大きなトラブルなどはなく終えることができた
- クラス内のITスキルの差が予想以上に激しかったため、各自の進度に大きな差が出てしまった →しかし、ZOOMでの参加では各自の進度はほとんど確認できず、進行の難しさを感じた
- 時間が足りず、最後まで行き着くことができなかったため、授業時間(50分)の短さを実感した
改善提案
- 手順書の作成:操作手順をまとめた手順書を作成し、授業時に配布
→タブレット操作の得手不得手による進度の差をフォローする一手段
→各自で進度に応じて手順を確認しながら進めることも可能となり、スムーズに授業を進められる - アイスブレイクの導入:グループやペアで自分の消費行動について振り返る等
→「あそぶ」(受け身)と「つくる」(主体)のギャップに戸惑い、問題を考えてくださいと言っても何をしたらいいのか迷っている生徒が多かったと感じた
→急遽、キーワードをいくつか並べたスライドを作成・共有したがあまり反応は良くなかった
→アイスブレイク後に問題を考えるようにすると思い浮かびやすくなるのではないかと考える - ジレンマ問題の説明の工夫:タイプの意味等の説明をよりわかりやすく、また、問題の具体例の充実
→高校生は「ジレンマ問題」や各タイプについて初めて聞き、理解が追いついていない印象を受けた
→高校生という新たな啓発対象に対し、どんな点に気を付けながら説明すると良いか検討が必要 - 説明簡略化のための工夫:説明内容のブラッシュアップと重複箇所の削除
→説明を時短し、実際のワークにかける時間をできる限り増やすため
TAとして参加した学生の感想
リーダー会の説明と遊ぶの説明を担当しました。
遊ぶ時の操作に生徒が手間取ってしまっている様子で、予定していた時間を大分オーバーしてしまいました。そのせいで作った問題について意見交換をする時間を取れなかったので、リーダー会の説明をもう少し短くしてもよかったかなと感じました。
オンラインでの参加だったので、話がきちんと生徒に伝わっているのか、理解してくれているのか、興味を持って聞いてくれているのか反応が分かりづらく不安な気持ちが大きかったです。次また高校で授業をする機会があれば直接出向きたいなと強く感じました。
今回は初めての高校での授業ということもあって、こちら側も生徒側も不慣れな部分がたくさんあり、うまくできなかった部分が目立ってしまったかもしれません。次同じような授業をやる時は、説明をできるだけコンパクトにするように心がけ、実習や意見交換の時間を多めに余裕を持って取るようにすればもっと円滑に進むのではないかと感じました。