企業×学生交流会企画・運営

概要

実施時期:
 ①事前研修:令和2年11/18(水)10:00~13:00
 ②予行演習:令和2年11/29(日)10:00~12:00
 ③交流会:令和2年12/5(土)、12/13(日)13:30~15:00
対象:大阪府消費者教育学生リーダー養成講座及び和歌山大学「消費者市民と社会」受講生、企業等
会場:
 ①さかい新事業創造センター多目的会議室&Zoomで自宅から参加
 ②Zoomで自宅から参加
 ③さかい新事業創造センター多目的会議室&Zoomで自宅から参加

Zoomによる交流会開催

今年度は対面での交流会企画が実施できないことから、交流プログラムの中の企業と学生がテーマについて共に意見交換するワークショップを講座の中に組み込むことにしました。
 学生にとっては、消費者教育の両輪の1つである企業とつながっていること、共に考えていくことが重要であることへの理解を促すためです。
 意見交換については、Zoomのブレイクアウトルームを活用したグループワークを実施しました。

企業の参加について

企業の方の参加については、今年度の事情をお伝えし、Zoom開催となること、2回開催となること、ブレイクアウトルームを使ったグループワークを行うこと、企業の基調講演はしないことなどを伝え理解を求めました。
 その結果、消費者関連専門家会議(ACAP)、日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会(NACS)、日本ヒーブ協議会にご協力をいただき、2回の交流会に多くの企業の方に参加いただくことができました。

参加学生

5名;2期生1名、3期生1名、4期生3名

テーマについて

毎年「衣・食・住」のうち1つを1回のテーマとして3回の交流会を実施してきましたが、今年度は、リーダー会議で検討した結果、「衣食住」を1回目のテーマとし、コロナ禍で強く影響を受けることになった「IT・生活環境・観光」を第2回目のテーマとしました。
 どのテーマに参加したいかについては、事前に受講生から希望を聞くことにして、Web上の交流会の講座の箇所に、事前参加申込フォームを設定しました。

ブレイクアウトルームを使ったグループワークの実施と受講生ファシリテーターの採用

全体ファシリテーターは、第1回、第2回ともにリーダー会メンバーが担当しました。
 リーダー会からの強い希望により、グループワークファシリテーターは当日参加した今年度の受講生が担当することとしましたた。理由は、Zoomでのグループワーク体験はまだ珍しく、グループ内でのファシリテーターの仕方を学ぶ機会としても提供したいという思いが強かったためです。
 グループワーク内でのファシリテーターは、例年であればリーダー会メンバーが担当し、事前にグループワークの流れや趣旨説明について打ち合わせを行いグループワークに臨むため、経験に裏打ちされた円滑な運営が実現できていました。しかし、今回は当日初めて担当することを伝えられた受講生が円滑にグループワークを運営できるかが一番の難題であり、次年度の課題となりました。
 また、グループ分けについても、事前にメールアドレスが不明な学生がいることから事前のグループ分けができず、当日のグループ分けの手順が課題となりました。

Zoomを使った交流会のための事前研修の実施

交流会をZoomで開催すること、Zoomのブレイクアウトルームを使ったグループワークを実施することは、いずれも本事業で初めての試みとなりました。
もちろん、リーダー会の学生にとっても初めての体験です。
そこで、当日の運営を成功させるために、事前研修を実施することにしました。
事前に行ったリーダー会議では、テーマの詳細を検討する一方で、当日の運営や事前の準備について、不安な点について意見交換しました。
中でも、グループワークの進行の仕方については、不安も大きかったため、事前研修では、講師を招き、Zoomの使い方、バーチャルでの参加意識をどう高めるか、グループでの役割などについて講義を受け、具体的な手法を学ぶことにしました。

事前研修のプログラム

講師:大串 恵太(追手門学院大学)

研修内容:

  • Zoomを利用したワークショップについて
  • ブレイクアウトルームの使い方
  • 参加意識を高めるための工夫
  • 参加した人への注意事項のアナウンスについて
  • 全体ファシリテーターの役割
  • グループファシリテータ―の役割と役割の伝え方
  • 資料の提示の仕方
  • グループで話し合った内容をまとめる手法
  • グループ分けの方法

採用した内容

  • 交流会を通して使う資料はGoogleスライドを活用して1ファイルにまとめる
  • 参加してきた人に対しての注意事項は、Googleスライドのトップページにまとめ、参加者全員が確認できるよう開始前からファイル共有
  • 例年の対面と違い、企業の参加者を学生が知ることが難しいことから、冒頭で企業の参加者紹介を組み込む
  • 事前参加申込をもとに一旦グループ分けを行っておき、当日参加してきた人を事前にグループ分けしたグループに配置する
  • 参加していることの意識を高めるために、「参加者チェックイン」の時間を設け、身近なお題を提出し全員にチャットで回答してもらうことで、他の参加者の存在を感じ、参加意識を高めてもらう機会とする
  • グループで話し合った内容は、こちらで用意したGoogleスライドに入力してもらい、全体共有の時間のグループ発表資料として使ってもらう

反省点を次に生かす

  • 第1回目は初めてということもあって、グループのファシリテーターを誰が担当するかもよく伝わらないまま、最初うまく機能しないグループがあったことから、第2回目では、名前のあいうえお順の最初の人がファシリテーターになることとした
  • 第1回は、Googleスライドの利用について、グループワークが始まった後に伝えたことから、各ルームに伝える作業が手間取った。そこで、第2回は、グループワークで議論された内容は、色のついたGoogleスライドのページに入力してもらうよう、グループワークに入る前に改めて確認した

交流会のテーマ

今年度の交流会では、「コロナ禍になってからあなたの消費はどのように変化したか」を基本テーマとしました。
 交流会に先立ち検討してきたリーダー会議の中で、私たちは、「コロナ禍の中で、3密を避け、会食は少人数で、外出を控えるなどの自粛生活を余儀なくされたことで、日々の生活様式が大きく変わり、それに伴い消費行動も変わっていった」ことを実感していることについて様々な意見が出されました。
 そこで、各回それぞれのメインテーマについては、コロナ禍で影響を大きく受けたと思われるテーマを設定することにしました。ただ、例年の基本テーマである衣食住は、コロナ禍でもあらゆるところで関わっていることから、第1回は、この基本テーマをそのまま設定しました。

交流会企画の考え方

 コロナ禍で、私たちの生活様式が大きく変わり、それらに伴い人々の消費行動にも大きな変化が起きていることを実感しています。その変化がどのようなものであり、どのような影響を社会に与えるのかについて、一人ひとりの消費行動を交換することで、今社会で起きていることを理解し、今後の消費行動の変化について認識を深めることをめざすことにしました。

  

 そこで、グループワークを始める前に、アイスブレイクを兼ねて、参加意識を高めるための「参加者チャックイン」の時間に、以下の質問をして、回答1つをZoom内のチャットに入力してもらい、お互いの身に起こっていることを確認しあうことにしました。


  • 第1回交流会では、「一番最近、買ったものは何ですか?それはどこで買いましたか?」
  • 第2回交流会では、「一番最近行った「旅行」「外食」「デリバリー」は何ですか?


グループワークでは、以下についてグループで話し合い、ニューノーマル時代の消費行動について企業と学生で意見交換することにしました。


  • 第1問題提起は、「コロナ禍になってからあなたの消費はどのように変化したか」
  • 第2問題提起は、「With コロナ時代に私たちはどのような消費活動を選ぶのか?」
  • 最後に全体共有の時間を設け、グループワークで話された内容について、各グループの代表が発表し共有