「そのときあなたはどうする?」ゲーム企画検討&ゲームコンテンツづくり
概要
リーダー会では、4年間の消費者教育啓発活動で各種の消費者教育・啓発プログラムを実施してきた。今年度のボランティア活動は、3密を避けるために従来のようにイベント等で学生が直接子どもたちや市民の人たちに啓発活動を行なうことが難しかったため、これまで実践してきたボランティア・プログラムの1つについて、啓発プログラムWeb配信の仕組みを構築し、イベントを行わなくても市民に提供できる啓発プログラムを開発した。Web配信することで、これまで参加できなかった層にアプローチする新たなチャネルができる好機と捉えることとした。
実際に遊ぶことのできるオンラインプログラムのシステム開発にゼロから参加できることは、学生時代を通してめったにないチャンスである。主催者としてWebゲームの目的や趣旨を伝える内容になっているか、また利用者の一人として使いやすいシステムになっているかどうかについて知恵を出し合うこととした。
リーダー会によるゲーム企画検討会議の設置
リーダー会議の一部を活用して、「ゲーム企画検討会議」を設置し、どんなゲームシステムを開発するか検討することとした。会議はZoomにて行った。
ゲーム企画検討会議:
- 第1回 令和2年9月1日(火)10:00~12:00 Webゲームの方針、企画内容、基本設計、コンテンツ内容の検討
- 第2回 令和2年9月23日(水)10:00~12:00 Googleスプレッドシートを用いてクイズのコンテンツ設計、システム内容検討
- 第3回 令和2年10月18日(日)10:00~12:00 システム内容検討、キャラクターイラストデザイン検討、コンテンツ3点セット検討
- 第4回 令和2年12月13日(日)15:00~16:00 Webゲームテストサイトの紹介
- 第5回 令和2年12月25日(金)19:00~21:00 Webゲームテストサイトの内容、キャラクターイラストについて意見交換
- 第6回 令和3年2月23日(火祝)10:00~12:00 Webゲームコンテンツ新企画、Webゲームキャラクター愛称について意見交換
Webゲーム化する啓発プログラムの選定
何をWebゲームとして開発するかについて、これまで実践してきたボランティア活動の中からいくつか候補プログラムを検討した
その結果、大阪府消費者フェアでジェンガゲームを使って実施してきた「選択のジレンマ問題」を使ったプログラムをWebゲームで制作することとした。
一番の決め手は、「選択のジレンマ問題」は、私たちが消費者教育を考える上で、最も身近な問題として捉えることができ、かつ、何より消費行動が抱える根本的な課題を分かりやすく理解することができる方法として、初年度より首尾一貫して消費者教育や養成講座の柱としてきたものであったからだ。
一方、リーダー会が最も大切にしてるスローガン「消費者一人一人の力は小さくても、それが集まれば大きな社会問題の課題解決に繋がるということを自覚し、行動につなげていこう」の意味するところが、選択のジレンマ問題を通じて考えてもらえる場を提供することができれば、大きな共感につながっていくと考えたからだ。
そこで、開発するプログラムとして、消費者教育啓発Webゲーム「そのときあなたはどうする?」を制作することにした。。
システム設計及び開発への参加
システムを設計するにあたり、以下を基本とした設計を行うことにした。
- ゲームを2つのシステム「つくる」と「あそぶ」で構成する形で開発
- 「つくる」は、ジレンマ問題の質問と回答を作って登録するシステムで、ゲームコンテンツの作成を担う
- 「あそぶ」は、「つくる」で作ったジレンマ問題の質問と回答から、自分の消費行動についてジレンマな選択を通じて消費行動を遊びながら考える役割を担う
対象:
- 一般個人
- 学校、学年、クラス単位で利用
- 市民の消費者教育関連団体等
開発スケジュール:
- 9月上旬:リーダー会議で内容の詳細を検討。ゲーム会議を設置
- 10月中旬~12月:システム開発、リーダー会HPコーナーづくり
- 12月~1月:システムのテスト&改善
- 1月初旬:全国消費者フォーラム(国民生活センター主催)の発表に使えるよう準備
- 1月末:システム開発完了
- 2月中旬:Web配信開始、できれば小中学校でテスト利用依頼
リーダー会に求められた役割
- ゲーム会議に参加し、システムの内容や使い方等について詳細に検討し、システムの仕様に対して提案
- 絵の得意な人はキャラクターのデザイン作成
- 声を出すことが得意な人はナレーションとして参加
- ジレンマ問題「質問1+3回答+3タイプ」の3点セットを、子ども、若者、大人、高齢者の対象別に、一人10セット以上作成
- システムへの入力作業
- 出来上がったシステムのテストに参加
- システムの利用結果を分析、検証
Webゲームに期待している活用方法
- Webゲームは、リーダー会のホームページで公開し、広く利用してもらうことで、今まで直接出会うことができなかった層に対しても啓発活動を行っていく
- 小学校から大学まで学校現場で、楽しみながら学んでもらう教材として活用してもらう
- 地域の消費者教育プログラムとして活用してもらう
- SDGs教材の1つとして活用してもらう(12番目の目標)
- 自分の消費行動と他の人の消費行動とを比べることができ、自分の消費行動を客観視する機会として活用してもらう
キャラクターづくり
webゲームをホームページで提供する場合、だれが参加するかはわからない。老若男女を問わず、幅広い年齢層が訪問する可能性が高い。そこで、参加した人だれもが親しみを感じて楽しんでもらえるようにするために、webゲームにキャラクターを新しく作ることをゲーム会議で決定した。
キャラクターの制作にあたっては、AICE会員大学から、帝塚山学院大学の学生さんに協力してもらうこととなった。デザインを担当する学生の指導は、講義動画の撮影・制作に協力いただいた佐藤安先生にお願いした。講義動画を撮影する中で、本事業の内容について理解を深めていただいていたことから、お願いをすることにした。
そこで、当日の運営を成功させるために、事前研修を実施することにしました。
キャラクターを考えていただく際に、以下について留意してもらった。
- 楽しく参加してもらえるようキャラクターづくりを行う
- 子どもたちにも楽しく参加してもらえる工夫をする
- 消費者教育をイメージさせるキャラクターとする
- エコなイメージを取り入れる
- キャラクターは、リーダー会ホームページのWebゲームページだけでなく、システム内でも登場させる